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春の風が快い季節となりました。

 

満開だった梅の花が散り始め、
代わりに桜のつぼみがぷっくりと膨らんで来ました。

 

花見の時期が待ち遠しい今日この頃です。

 

(写真の梅の花は2月後半に撮ったものです。)

 

皆さん、こんにちは!
経営改革コンサルタントの李です。

 

今回より数回にわたって、
目標損益計算書についてお伝えします。

 

目標損益計算書とは、
目標利益を達成するための設計図です。

 

・今期(来期)決算における目標営業利益はいくらなのか?

・その達成のためにどれだけコストを削減しなければならないのか?

・その達成のためにどれだけ売上をアップしなければならないのか?

 

これらのことを、その内訳に至るまで
詳細に数字を作り込んでいきます。

 

例えるなら、建築で言う設計図です。

 

・面積は何平米なのか?

・高さ何センチ何ミリなのか?、

・幅何センチ何ミリにするのか?

 

その形状から材料の寸法に至るまで詳細かつ精密に取り決め、
標準とする耐震強度や耐用年数に耐えうる建築物の完成を目指します。

 

もし、その設計図がどんぶり勘定ならば、
建物は決して理想通りに作られることはなく、
地震や雨風に耐えることができないボロ家が建つ事でしょう。

 

経営も同じです。

 

経験や勘に頼ったどんぶり勘定では
いつまでたっても業績不振からの脱却は難しい。

 

科学的な根拠と計数に基づいて
会社の設計図」をしっかりと描かなければなりません。

 

ところが、多くの会社では、
その根拠が極めていい加減である、
と言っても過言ではないほどどんぶり勘定になっています。

 

よくある事例は、

 

・売上目標を現場の店長にを立てさせ集計し、

・原価率は工務部長に任せて年々高騰するコストを織り込み、

・固定費は総務経理が前年並みの予算を入れ、

 

算出された売上高から予算(原価と固定費)を差し引いで営業利益が決まる・・・
というやり方です。

 

実は、このやり方が大間違いなのです。

 

業績不振と人の問題で苦しむ会社のそのほとんどが、
このようなやり方で事業計画書を作成しています。

 

では、何が間違っているのか?

 

まず、間違っているのは、
社長が「正しいゴールを示していない」という点です。

 

では、正しいゴールとは何か?
それは、「目標営業利益」です。

 

売上高でもなければ粗利でもありません。

 

いくら売上高や粗利を稼いでも
肝心の営業利益が赤字で資金ショートを起こせば会社は倒産します。

 

それは、シャープや東芝など、
大手上場企業が赤字に苦しむ報道を見てもお分かりだと思います。

 

繰り返しますが、重要なのは営業利益です。

 

いくら営業利益が必要なのか?

 

その根拠を社長が計算し、
目標営業利益を社員に示さなければ
現場も何を基準に目標を立ててよいかわかりません。

 

最も重要な経営指標の一つである目標営業利益。

 

これを社長が示さないまま、
社員に数字作りを任せて寄せ集めているのが間違いなのです。。

 

しかも、その数字は、前年比○%アップや前年並みの予算と言った
過去の数字を見ながら計画を立てているケースがほとんどです。

 

バックミラーを見ながら自動車を運転すれば事故を起こして当然のように、
過去の数字と経験をもとに経営すれば様々な問題が生じて当然です。

 

会社の設計図を社員任せにし、
過去の数字を引き延ばして目標を決めるのではなく、

 

社長が未来志向のゴール(目標営業利益)を示し、
ゴールから逆算してコストと売上高を決めるのが正しいやり方です。

 

 

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