V字回復の勘所その百二十七:
「決算予測の利益管理とは?~販管費の削減~ 」

皆さん、こんにちは!
V字回復コンサルタントの李です。
 
 
 
早いもので、
新年が明けたと思いきや、
もう月末が近づいています。
 
 
 
決算を控えている会社も多いかと思います。
 
 
 
決算と言えば、
やはり気になるのは営業利益の結果です。
 
 
 
目標を達成できるのか?
 
 
 
それとも未達で終わるのか?
 
 
 
或いは、赤字になりそうなのか?
 
 
 
これは、
経営者にとって最も関心が高い事項の一つです。
 
 
 
目標営業利益を達成させるためには、
それをタイムリーに先行管理していかなければなりません。
 
 
 
ところが、
利益率の低い会社に限って、
 
 
 
営業利益の先行管理を
おろそかにしている傾向があります。
 
 
 
具体的に言うなら、
営業利益率3%以下の会社です。
 
 
 
あくせく働いた結果、
100万円売り上げて儲けが数千円~3万円。
 
 
 
これでは少なすぎる。
 
 
 
目指すべきは、
営業利益率10%です。
 
 
 
そのためには、
営業利益の先行管理をしっかり行わなければなりません。
 
 
 
営業利益を上げるためには、
コストを下げて売上高を上げるしか方法はない。
 
 
 
即ち、先行管理のポイントは三つです。
 
 
 
一つは、「販管費」の先行管理。
 
 
 
二つ目は、「原価(=粗利益)」の先行管理。
 
 
 
三つめは、「売上高」の先行管理。
 
 

これら三つの先行管理を徹底的に行うことで、
一年で営業利益をV字回復させることが可能です。
 
 
 
今回は、販管費の先行管理の要点についてお話します。
 
 
 
販管費の多くは固定費です。
 
 
 
即ち、販管費を引き下げるということは、
損益分岐点を引き下げることを意味します。
 
 
 
これは、経営管理上、非常に重要な事です。
 
 
 
しかし、販管費は経理に任せっぱなしで、
どんぶり勘定になっているケースは意外に多い。
 
 
 
従業員30人までの規模であれば、
社長自ら、伝票と請求書を一枚一枚確認するくらいの
マメさがなくてはなりません。
 
 
 
しかし、
細かく見ていくのも毎月となれば
結構な時間と労力がかかるのも事実。
 
 

そこで、ご紹介するのが、
固定費管理シート」の活用です。
 
 
 
これは、販管費を月次で効率的に管理でき、
且つ、決算予測ができるという優れものです。
 
 
 
特徴は三つあります。
 
 
 
一つは、
毎月、販管費の決算予測が分かるということです。
 
 
 
販管費の予算を月次で入力し、
実績が出るごとに上書きすることで決算予測が計測できます。
 
 
 
もう一つは、
目標管理機能があることです。
 
 
 
予算(=目標数値)と決算予測を対比して、
残目標を確認します。
 
 
 
そして、残目標を残期間において
如何に達成させるかを考えます。
 
 
 
決算までにどれだけ経費を抑制
或いは削減するのかを検討して実行するのです。
 
 
 
もう一つは、
勘定科目とその内訳ごとに
問題の原因が特定できることです。
 
 
 
勘定科目ごとに管理するのはもちろん、
勘定科目ごとに内訳を設定して問題の原因を掴みます。
 
 
 
例えば、通信費であれば、
 
 
 
固定電話、
 
FAX、
 
携帯、
 
インターネット、
 
郵送料
 
 
 
といった具合に内訳を設定して毎月集計します。
 
 
 
このように管理することで、
大局的に問題の原因を掴むことができます。
 
 
 
誰が、いつ、何のために使ったのかなど、
さらに細かく知る場合には、
 
 
 
経理に指示して、
伝票と領収書を確認すればよいのです。
 
 
 
販管費(=固定費)を経理に任せっぱなしにしていては
いつまでたっても損益分岐点は下がりません。
 
 
 
社長の固定費に対する無関が低いほど、
損益分岐点が高くなる。
 
 
 
損益分岐点が高い腰高経営を続けていれば、
いつか足元をすくわれてひっくり返ることになります。
 
 
 
経費削減は、「自己変革のバローメーター」です。
 
 
 
社長自身が自分に甘く、
浪費癖があるようでは経営改善や改革はできません。
 
 
 
社長自身、率先して取り組むことが大切です。