皆さんこんにちは!
経営改革コンサルタントの李です。

先日、甲州市の大菩薩嶺(2千米)に登頂してきました!
頂上からの富士山の眺望はまさに絶景。天候にも恵まれてすばらしい休日を過ごすことができましたよ。
 

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今日は労働生産性についてお伝えします。
 

給与の源泉とは何か?

・労働時間か?
・インフレか?
・春闘か?
・岸田総理など政治家自身の給与増額の率先行動か?

答えはいずれもNOだ。給与の源泉は「付加価値」ただそれのみ。
(ここで言う付加価値とは営業利益に人件費をプラスした簡易版とする)
 

では、給与水準を「持続的」に高めるためにはどうすればよいか?
答えは「労働生産性」を高めることだ。
それ以外に方法はない。
 

下記の数式を見ていただきたい。
 

労働生産性=付加価値/人件費(or社員数)
 

この数式が意味するところは、労働生産性を持続的に高める為には「少数精鋭でより多く付加価値を稼ぎ出す」しかないということだ。
 

付加価値を上げるためには、粗利を上げるか人件費以外の経費を削減するしかない。
 

しかし付加価値を多く稼ぎ出しても成果に貢献していない赤字社員を抱えていてはその分負担が多くなり一人ひとりの給与水準は低くなる。
 

経営者はこのバランスを考えて経営を行うことはもちろんのこと、社員一人一人も労働生産性を意識して行動するようになって初めて持続的に給与水準を高める前提ができる。
 

事例を示そう。
給与水準が高いことで有名なキーエンス(単体従業員数2,788人)。
調べてみると従業員平均年間給与賞与は約2,280万円。
しかも平均年齢は35.8歳。
(2023年3月決算有価証券報告書より)
 

ざっくりと労働生産性を計算すると次のような結果になった。
 

労働生産性1(付加価値/人件費)=8.1倍
労働生産性2(一人当たり付加価値)=1億8,500万円
 

つまり人件費を投じてその8.1倍の付加価値を稼ぎ出しており、別の視点でみれば社員一人当たり1億8,500万円の付加価値を稼ぎ出していることになる。
 

ちなみに労働分配率は12.3%。(8.1倍の逆数)
このように超絶労働生産性がよいからこそ従業員平均年間給与賞与約2,280万円の高水準が持続できている訳だ。
 

私は労働生産性を意識して高収益かつ高給与水準を目指す経営を「労働生産性経営」と命名して経営改革指導を行っているが、これを読んだ社長や社員の方はマスメディアから流れてくる「いらぬ雑音」に惑わされることなく、この計算式を頭に入れてやるべきことに集中して人事を尽くして頂きたいと願っている。
 

すれば必ず会社の利益も社員の給与も持続的にアップして双方がハッピーになれます。
キーワードは人財教育と組織改革そして経営戦略です。
 

ここで示した付加価値と人件費の定義や計算根拠については下記に画像を添付しているので気になる方はご参照ください。

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