V字回復の勘所その百三:
「職人営業から組織営業へ、結果主義からプロセス重視へ」

UKのEU離脱に伴う政治的混乱が
金融市場に混乱をもたらしています。

不確実な状況が長引けば、
金融市場の混乱が深まり、更には実体経済も悪化し、
資金繰りに支障が出る可能性が高まります。

そうなれば、自己資本比率と信用と、
手元流動性が低い会社から追い込まれていきます。

経営者の皆様は、「最悪のケース」に備え、
リスク管理をしっかりと行ってください。

皆さんこんにちは!
V字回復コンサルタントの李です。

V字回復の勘所を連載しています。
今日のテーマは・・・

「職人営業から組織営業へ、結果主義からプロセス重視へ」

どの会社においても、
受注が取れない営業マンの問題に頭を痛めています。

ところが多くの場合、
職人営業と結果主義の社風で管理と教育を十分に行っていません。

この問題は、星取表を活用した
「組織営業マネジメント」を導入して運用することで解決します。

職人営業的なやり方(一顧客一担当一貫制)で、
新規来場客を担当者任せにすれば
見込み客を潰してしまう問題は解決できません。

特に、社歴の長いダメ営業マンが問題です。

腕はからっきしだが
勤続年数だけはベテランの域に行っている為に、

一人で接客させて
次から次へと見込み客を潰しているケースが意外に多い。

結果主義でプロセスを個人任せにすれば、
この悪循環は本人が退職届を出すまで続きます。

会社としては、無碍に解雇することもできず、
とは言えプレッシャーを与え過ぎれば感情がもつれてややこしいことになる。

それを嫌って放置し続けると、
ダメ営業マンもぶら下がり続ける。

店長に部下育成をしろと言っても、
結果主義の歩合制度の職人営業体制では
誰も他人の面倒など見ようとはしない。

実は店長も部下の育成は必要だと分かっていても、
店舗の目標を達成しなければならないプレッシャーの中で

どこまで部下の面倒を見ればいいのか分からず、
心理的に負担が増して誰もそこまでやる余裕などない、
と言うのが本音です。

こうした問題に多くの社長は頭を痛めています。

この問題を解決するためには、
「職人営業から組織営業へ」と体制を変え、

同時に「結果主義からプロセス重視へ」と
考え方も変えることが必要です。

具体的には、星取表を活用して
営業プロセスごとに営業担当者の業務遂行能力を判定し、

できる人ができない人を
ピンポイントで支援するように「采配」します。

その采配は店長が行い、
役員は適正な采配が行われているのかを管理して指導します。

営業担当者は星取表をすべて「◎」に変えていく努力を行い、
会社も然るべき教育を行って
支援を受ける側から支援する側へと育成していこうという考えです。

すると、店舗の業績と部下の育成、
接客のクオリティーと育成の負担という
相反する問題をうまく解決できるのです。