V字回復の勘所その六十八:
「セクショナリズム、個人主義、売上至上主義。実は、これらの問題の根源には「歩合制度」を是とする価値観があります。少し考えればわかることですが、特定部門の個人の受注に応じて報酬を与えれば、セクショナリズムと個人主義と売上至上主義が助長されて当然です。」
皆さんこんにちは!
自分を磨いて秀でた力を活かして人様のお役に立てる喜び
他人様の優れた力をお借りして救われる感謝の心、
人は支えられて生きているんだなぁと
つくづく感じる今日この頃です。
V字回復コンサルタントの李です。
V字回復の勘所を連載しています。
今日のテーマは、
「セクショナリズム、個人主義、売上至上主義。実は、これらの問題の根源には「歩合制度」を是とする価値観があります。少し考えればわかることですが、特定部門の個人の受注に応じて報酬を与えれば、セクショナリズムと個人主義と売上至上主義が助長されて当然です。」
です。
歩合制度は日本人の最も得意とする
チームワークと組織力を殺してしまいます。
中国では「日本人は集団になると龍になる」と言われているそうですが、
自らの秀でた特性を殺してしまう歩合制度のような
個人成果主義は好ましくありません。
また、歩合制度はスーパー営業マンを育てる仕組みであって、
店長を育てる仕組みではありません。
したがって、管理と部下育成ができず、
受注を取る事しか知らない営業職人が育つのです。
また、歩合制度は会社が赤字でも
社員に「年収1千万円越えの幻想」を抱かせ続けます。
歩合給で育った社員からすれば、
出来高に応じて貰うものを貰えれば
会社が赤字であろうが黒字であろうが関係ないのが本音です。
まさに異夢同床です。
しかし、会社が赤字になればそうはいきません。
会社が赤字になった途端、
夢から覚めるように労使の利害関係が崩れます。
会社の営業利益を伏せ、
自分の受注と歩合にしか関心を持たせてこなかった弊害が
ここにきて露呈します。
売上至上主義と歩合制度が通用したのは、
市場のパイが成長していた過去の話です。
時代は変わり、
もはや弊害の方が大きくなってしまったのです。
こうした問題を解決する切り札が「V字回復決算賞与制度」です。
V字回復決算賞与制度のポイントは
「目標営業利益の達成」と「利益貢献度」です。
目標営業利益の達成に決算賞与引当金を設定することで、
個人主義やセクショナリズムや
売上至上主義や労使問題と言った弊害を無くし、
組織が一つの目標に向かって闘うことができます。