V字回復の勘所その九:
「値上げをするためにはそれに見合うだけの顧客価値を向上させることが不可欠です。価値を上げますので値段も上げさせてくださいと提案するならともかく、値上げだけを実行すれば客離れが起きて当然です。」

皆さんこんにちは!
V字回復コンサルタントの李です。

V字回復の勘所を連載しています。
今日のテーマは、

「値上げをするためにはそれに見合うだけの顧客価値を向上させることが不可欠です。価値を上げますので値段も上げさせてくださいと提案するならともかく、値上げだけを実行すれば客離れが起きて当然です。」

です。

お客様を中心に考えずに
「自己都合で値上げ」を繰り返せば受注不振に陥ります。

値上げをするためには
それに見合うだけの顧客価値を向上させることが不可欠です。

価値を上げますので値段も上げさせてください
と提案するならともかく、
値上げだけを実行すれば客離れが起きて当然です。

これは、経営難に陥った経営者がよくやる過ちです。

誰にでも分かりそうなことではありますが、
業種特有の「古い体質」に加え、

自らに対する「甘さ」と「資金繰りの圧力」が
正常な判断を狂わせます。

昔、船場吉兆という高級料亭がありました。
この料亭は、賞味期限の過ぎた店販商品のラベルを貼り替えて販売し、

更には他の客の残り物を
次の客の下座に出すというモラルハザードを繰り返し、
それが発覚してこの世から消滅しました。

経営者とは、利益を追求する貪欲と
それを上回る高い「倫理観」を兼ね揃えなければ務まらないのです。