V字回復の勘所その百二十九:
決算予測の利益管理とは?~原価の削減二~

先日、春一番が吹きましたね。
 
 
 
寒さに飽き飽きしていたところに、
吹き抜けた春の風。
 
 
 
気分も一新できて、
仕事もはかどりました。
 
 
 
福岡では、
梅の花も美しく咲き始めていますよ。

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皆さん、こんにちは!
V字回復コンサルタントの李です。
 
 
 
前回に引き続き、
原価逓減(≒粗利益アップ)のポイントについてお伝えします。
 
 
 
ポイントの二つ目は、技術担当役員(工務・製造)に、
原価(≒粗利益)に対する「業績責任」を持たせることです。
 
 
 
多くの場合、
店長以下の営業マンに対しては、
業績責任を進退を含めて厳しく追及します。
 
 
 
ところが、役員に対して
業績責任を厳しく追及している社長は皆無に等しい。
 
 
 
多くの場合、役員になると「上り」の状態で、
業績によって減給や進退が問われることがないのがほとんどです。
 
 
 
だから、いつまでたっても会社が変わらない。
 
 
 
人間とは、楽な方に流れ易く
やる必要がなければやらないのが常です。
 
 
 
やってもやらなくても報酬は変わらず
しかも終身雇用であるなら、
誰も進んで変わろうとはしません。
 
 
 
原価(≒粗利益)を本気で改善するためには、
担当役員に対して責任目標を持たせることは必須です。
 
 
 
具体的には、
 
 
 
1.「粗利益(額)」目標
 
 
 
2.「平均粗利益」目標
 
 
 
この二つを
経営指標として責任を持たせるのです。
 
 
 
そして、技術担当役員(工務・製造)は、
粗利益と平均粗利益目標を達成するために、
現場ごとに「指示利益」を出します。
 
 
 
これが、原価逓減の三つめのポイントです。
 
 
 
即ち、標準原価決定後、
全社残目標の粗利益と平均粗利益から逆算して、
各物件ごとに指示利益を示し、
 
 
 
各現場監督は、指示利益をクリアすべく、
実行予算を作成するのです。
 
 
 
すると、目標達成のために
何をどのように改善すべきかを自らの頭で考え始めます。
 
 
 
結果、
原価改善が進んで営業利益がアップするのです。
 
 
 
もう一つ、
役員に責任目標を持たせるためには、
役員に対する「社長の認識」が変わらなければなりません。
 
 
 
役員とは、
雇用契約を結んだ一般社員と違い、
任期のある「委任契約」です。
 
 
 
即ち、労基法によって守られている存在ではなく、
両当事者ともにいつでも解約できる自由があります。
 
 
 
それは、役員とは経営の専門性と経営責任を持った
フラットな関係を前提としているからです。
 
 
 
前近代的な考え方で、
会社経営に親子関係や親分子分の関係を持ち込んでいては、
信賞必罰」のある経営と組織作りを行うことはできません。
(例え親子であろうとも)
 
 

公私混同しないこと。
これが、大前提です。

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