V字回復の勘所その六十二:
「契約が取れなくても許される甘い社風になっていないか?」

皆さんこんにちは!

10年前の姉歯耐震強度偽装事件。
そしてこの度の旭化成建材の杭データ偽装事件。

いつまでたってもお役所第一主義で
お客様をないがしろにする古い体質が変わらないのはなぜか?

ニュースを見ながら問題の根っこを考えてしまう、
V字回復コンサルタントの李です。

V字回復の勘所を連載しています。
今日のテーマは、

「契約が取れなくても許される甘い社風になっていないか?」

です。

業績不振で苦しむ多くの会社では、
営業担当者たちの目標達成意識は低く、
目標は絵に描いた餅になっている傾向があります。

本気で目標を達成しようと努力している者はごく一部で、
多くの者は、建前だけの目標を掲げて後は適当に仕事をしている、
と言っても過言ではない状況を多々見受けます。

こうした社風が形成されると、
年間わずかな契約しか取れないダメ営業マンたちが
いつまでもぶら下がり続けます。

こうした問題は人情に篤い社長の会社に多い。

更に言えば、目標達成よりも体制維持を優先する
親分経営に根本的な原因があります。

親分経営とは、人情と忠義で結ばれた人間関係を重んじる
全体主義と年功序列と終身雇用制度です。

親分経営を行えば、
体制維持の為に社員に甘くならざるを得なくなります。

目標達成(成果)を中心に役割と責任を明確にする、
企業経営に転換しなければ永遠にこの問題は解決することはできません。