V字回復の勘所その五十八:
「原価の削減は、技術担当役員が目標営業利益から逆算した残目標平均粗利益/件をタイムリーに把握し、それに基づいて物件ごとに指示利益を出し、技術は指示予算内で予算を組む努力を行う事が大切です。」

皆さんこんにちは!

自らを変えようと努力する塾生のひたむきな姿に
この志事のやりがいを感じるV字回復コンサルタントの李です。

V字回復の勘所を連載しています。
今日のテーマは、

「原価の削減は、技術担当役員が目標営業利益から逆算した残目標平均粗利益/件をタイムリーに把握し、それに基づいて物件ごとに指示利益を出し、技術は指示予算内で予算を組む努力を行う事が大切です。」

です。

ここで言う「指示利益」とは、
経営者が技術部門に示した目標平均粗利益/件を達成する為に、

残目標から逆算して「これだけの粗利益を確保しなさい」と、
物件ごとに指示する目標粗利益の事です。

まず、経営者が必要資金から逆算した
「目標平均粗利益/件」を技術部門に示し、

次に工務担当役員がその達成の為に「指示利益」を工務示して
「粗利益台帳」で管理します。

ポイントは、契約金額から先に指示利益(目標粗利益)を引いて指示予算(目標原価)を示すという発想です。

多くの場合、無意識的に「契約金額-原価=粗利益」
という発想で管理を行います。

実は、これが大きなミスなのです。

この発想では、目標平均粗利益/件を達成することは難しい。
なぜならば、売上高と原価の「成り行き」次第で粗利益が決まるからです。

先に必要な利益を確保しておき、
原価を予算内に収めざるを得ない状況を作り出さなければ、
目標粗利益を残すことはできません。